債務整理にもメリットがあればデメリットもある!?

4つの債務整理にはそれぞれデメリットもある

債務整理は借金の行き詰まり方の程度や今後の安定収入の継続性などを加味して「任意整理(和解)」、「個人再生手続(地方裁判所)」、「自己破産手続(地方裁判所)」、「特定調停手続(簡易裁判所)自分手続き」の4つの債務整理の内でもっとも適切で借金解決が実現の近道となる整理法を選択しますが、これらの借金対策が成功し、対象の債権者から請求されることもなくなって肩の重荷が取れても、その後はブラックリストにも掲載されて、消費者金融や銀行、信販、クレジットカードなどの利用は、この先一切できないのかが気になるところです。

一緒に戦います☆

    ▼過去の改正貸金業法の上限利率の推移

年 度出資法上限利率法廷金利18%のケース
1954~109.5 %+91.5%が過払い
1983.11 ~73 %+55%が過払い
1986.11 ~54.75 %+36.75%が過払い
1991.11 ~40.004+22.004%が過払い
2000.6 ~29.2 %+11.2%が過払い
2010.6 ~20 %~15%グレーゾーン撤廃

   ※完済から10年以上の経過は時効

・任意整理のメリット、デメリット

任意整理のメリット
① 数々の借金のなかでも任意整理の対象にはしたくない借金もありますから、そうした場合でも対象の金融業者を選択できる効率の良さがあります。
② 利息制限法で引き直し計算された金額の残元金だけを支払えばよいことになりますので、返済実績があればあるほど取り戻せたり、減額できる金額大きくなります。
③ 引き直し計算で減額された残元金には、原則、手続き完了後の将来利息が免除されます。
任意整理のデメリット
① ヤミ金や街金などの超高金利の金融業者ともなれば、必ずしも任意整理に応じてくれるとは限らない。
② 信用情報機関にブラックリストとして記録が5年間残りますので、真っ当な金融業者からの借り入れは困難になります。
③ どんな借金でも減額できるわけではありませんから、自己破産や個人再生と比較すると、債務を減額させる効果が期待するほど高く無いことがある。

・個人再生のメリット、デメリット

個人再生手続きは、法律で定められた金額を債権業者に支払って借金を整理する方法です。再生(支払い)期間は任意整理手続きと同様に「原則3年(例外5年)で、任意整理手続と似ています。ただし、任意整理は裁判所を介さないで整理する方法であるのに対して、個人再生手続きは裁判所の介入によって解決します。

この手続きの根拠になっているのは、平成12年4月に施行された民事再生法です。

個人再生手続きの流れ

  1. 申立のための準備
  2. 申立
  3. 個人再生委員の選任
  4. 再生手続開始決定→債権調査
  5. 再生計画案の提出→(再生計画案の決議)
  6. 再生計画認可決定→確定→即時抗告期間
  7. 再生計画によって支払開始
個人再生手続きのメリット
① 任意整理よりも低い金額で債務整理できる
任意整理手続きでは、あくまでも利息制限法に基づいた減額という方法でしか債務整理できませんでしたが、個人再生手続きの場合には、さらに低い金額で経済的に再出発できる可能性があります。
② 資格制限を受けない
破産手続きでは、一定期間、「特定の職業に就けない」という資格制限を受けますが、個人再生手続きではこうした制限はありません。
③ 借金の理由を問われない
破産手続きでは、浪費やギャンブルの場合には免責不事由と定められていますが、個人再生手続きでは、借金の理由が手続きに影響しません。
個人再生手続のデメリット
① 手続きが複雑である
個人再生手続きは、債務者の経済的更生を目指すという立場が色濃く反映されている制度であるために、債務者にとっては有利な制度といえます。
その一方で、債権者の意見は他の手続きより重視されず、これでは公平さを欠く可能性があるので、より慎重な手続きが必要とされています。
② 弁護士費用が比較的高い
手続き期間が長期間にわたることから、弁護士が再生計画の立案をしなければならないことが、個人再生手続きを進める弁護士の負担を大きくしています。そのため、弁護士費用が他の手続きよりも多額になる傾向があります。弁護士を立てずに申し立てを行う場合は、裁判所に予納金を一万円ほど納める必要があります。自身で申し立てを行った場合は、裁判所の補助として各手続きに関与する個人再生委員が選任されるのが原則です。債務者はその個人再生委員の費用として、15万円から30万円程度を納めなければなりません。個人再生手続きでは、裁判所に申立書が受理された後にも、多くの書類を決められた期限に提出しなければなりません。 裁判所や個人再生委員からの指示を無視したり、怠れば手続き自体が終了してしまいます。
さらに、申し立てが受理されてから個人再生が認可されるまで、約半年はかかってしまうので、独自手続きで進行させることの重圧は相当なものです。 

・破産手続きのメリット、デメリット

破産手続きのメリット
① 借金が免除される
※滞納税金等は含まれません
② 誰でも手続きが可能
自己破産は客観的に支払いが困難であれば誰でも手続きが可能です。
③ 貸金業者からの取り立てが止まる
申立後は貸金業者(消費者金融など)からの取り立てが止まります。
破産手続きのデメリット
① 信用情報期間に掲載される
10年以内は信用情報(ブラックリスト)に載ることで、新規のお借り入れやクレジットカードが作れなくなります。
② 財産は処分される場合がある
マイホーム等の価値のある財産(原則20万円以上)は処分される場合があります。
③ 職業制限がある
3ヶ月~半年間ほど、一部の職業につけなくなります。
④ 必ずしも免責が得られるとは限らない
ご事情によっては借金が免除されない場合があります。
⑤ 官報に記載される
 ※一般者には閲覧されにくい

・特定調停のメリット、デメリット

自力解決を望むなら特定調停手続きを選択します。弁護士や司法書士を頼らずに独力で簡易裁判所を通じて債権者と今後の返済方法について和解を求めるものです。

独力で債務整理が可能というメリットはありますが、ほかの手段では支払う必要のないお金まで含んでいても支払わなければならないデメリットもあります。

専門家からはあまりお勧めはされませんが、自身の交渉術でも対象の債権者相手でも通用するかどうかを検討してみてください。

特定調停とは、経済的に破たんする恐れのある債務者が、債権者と話し合いに基づいて合法的な返済計画を立てることによって、経済的再生を図る手続きです。

申立は簡易裁判所で始まって、簡易裁判所で終わります。特定調停も任意整理と同様に、分割の返済計画案は3年から5年です。

特定調停の特徴は、調停委員(通常は有職者)という第三者が間に入ることです。

特定調停手続のおおまかな流れ

  1. 裁判所での受付窓口における相談
  2. 特定調停申立
  3. 準備期日(返済計画の検討)
  4. 調停期日(・残債務の確定)(・返済計画の合意)
  5. 調停成立
  6. 支払いの実行
特定調停の6つのメリット
① 費用が安い
② 借金の原因は問われない
③ 取り立てが止まる
④ 官報に載らない
⑤ 債権者の承諾がなくても支払い計画を立てられる可能性もある
⑥ 強制執行を止めることができる
特定調停の6つのデメリット
① 裁判所へ出頭しなければならい
② 申立書が裁判所へ届くまで取り立ては続く
③ 調停を取り下げなければならない可能性がある
④ 未払い利息・遅延損害金も請求される
⑤ 過払い金を取り戻すことができない
⑥ 事故情報として信用情報機関に登録される